私たちは様々な匿名の相談窓口を実施しています。それを通して多様な悩みや思いを聴かせてもらいますが、”相談を受けている”というよりも”人と人がつながっている”それがとても大切だと私は思っています。今の社会では一度何かにつまづくと容易に孤立してしまいます。だからと言ってSOSをどこに出したらいいのかもわからず、リアルな人とつながるのも負担が多いな…と感じてSNSだけで人とつながっている方も少なくありません。また、匿名相談に悩みを話す方の中には他人の意見に合わせる、自分は二の次、別な自分を演じているといったような方も多いようです。その感覚が強い方は幼少期の体験と関係している場合もあります。人が怖い…そういった気持ちを抱いて、なかなか社会で生きることがしんどいと思う方にもよく出会います。生きづらさや傷つき体験を持っている方と”つながる”ことは、言い換えれば”互いを知ろうとする” “人と出会い直す”とも言えるのかもしれません。