気づいたらもう6月。今月末には半年が終わるということになります。先日ある本を買いました。(専門書なので高価で…中古にしました苦笑)PTSDを抱える当事者の方が教えてくれた「弁償的行動療法 実践トレーニング」という本です。自分の感情とうまくつきあってゆくためにというサブタイトルがついています。感情調整や苦悩耐性、マインドフルネスなど様々なスキルを身につけるためのワークが数多く収録されています。

読み進めていくと最初のワークに目が止まりました。そこには「自分の感情が乱された時に、自分が行っている対処法の中で変えたいと思っているものを3つあげてください」という問いがありました。解答欄に目を落とすとなんと若年女性が書いたかもしれない…と思わせる字で3つ書いていました。

・見捨てられてしまう不安から薬やお酒に手を出してしまうことをやめたい。

・ためし行動をやめたい。

・死にたくなる気持ちになりたくない。

それをじーっと読んで、高価なトレーニングブックを買ってまで自分をな何とか変えたいという気持ちが伝わってくるようで、どんな人生を送ってきたのか、そして今はどこでどうしているのか…わかりようもない知らないこの本の”前所有者”を想像しました。また、別のワークでは香水を使ったり、自分の呼吸を数えたりする項目にもチェックが入っていました。必死に自分の感情や思考と向き合おうとしているこの方と対話したような気持になりました。分厚い本ですのでワークは途中で終えていましたが、向き合うことに疲れたのか、気力がなくなったのか、気持ちに折り合いがついたのか…今もこの本を読みながら時々実際に書かれた文字を見ては考えさせられています。

自分の感情に圧倒されるという感覚をもっている方にはおすすめの本です。