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  • 「~させてもらえない」に縛られる

    相談の中で「~させてもらえない」という悩みを聴くことがあります。例えば「仕事を辞めさせてもらえない」「彼が友人と連絡を取らせてもらえない」「学校を休ませてもらえない」「親に病院にいかせてもらえない」などです。仕事を辞める自由、友人と連絡を取れす自由、学校を休める自由、医療行為を受けられる権利…本来、人には自分の意思で希望をかなえられる自由や権利があるはずです。それなのに自分ではない他者(例え親であっても)に不自由にさせられたり、権利を奪われたりしているのです。否定や支配に日常的にさらされると自分が間違えているかのような錯覚に陥って「~させてもらえない」と自分の自由や権利に対して他者の「許可」が必要なのだと思い込まされてしまいます。自由や権利は奪われる続けると意思や感情も一緒に奪われてしまいます。それが常態化すると「あなたはどうしたい?」と言われても「わからない」となってしまいます。少しずつでも自分を感じ取ったり、取り戻すには安全な環境で安心できる人とのつながりが必要なのだと思います。支配する側もされる側も人には(自分には)自由や権利があること、それは誰にも侵害できない(されない)領域であることを学んだり、認識する機会が無さ過ぎる社会なのです。だから容易にそれらを何らかの力で奪ってしまうのでしょう。これを書いている私も30代前半まで権利って考えたことがありませんでした。自分のことは自分の意思で決めていいし、人(こどもであっても)には自由や権利が備わっているのだということを忘れたくないものです。

  • 大人が問われている…こどもの危機

    ここ数年、過酷な逆境的な体験をしている子どもや若者の支援に携わることが多くなってきました。深いトラウマとともに孤立感や自責感を抱えながら、自傷行為によって自分を助けながらも生きている人と多く出会います。(昨年529人の子どもが自ら命を落としています)出会って経験を聞かせてもらう度に不安定な養育環境の中で育っていることがわかります。「頑張れない自分が悪い」「存在しなければいい」「消えたい」「死にたい」という言葉が繰り返されます。そういった子どもや若者と話をすると自己責任のプレッシャーを与える今の社会がその苦しさを助長しているのだと考えさせられます。家庭や学校、SNSなどから孤独に追いやられるようなメッセージを受け取っている子どもたちは少なくありません。今できることはなんだろう?と考えてみると、出会った一人ひとりの子どもや若者とつながり、話し、自分のせいではないことを伝え続けるしかないような気もします。同時に安定した大人とのつながりが必要だという実感をもってもらうために家庭や学校、私たち支援者など周囲の大人(社会)に子どもが抱えているしんどさを知ってもらえるよう働きかけることも重要だと思っています。安定した土台はレジリエンス(回復力)を生み出します。その土台を今からつくるには子どもや若者のSOSを大人が受け取れるか…大人が自分の価値観を押し付けずに目の前の人を知ろうとする姿勢が問われているのだと考えています。

  • 釧路市議会でハラスメント研修を行いました。

    気づいたら暑い夏が終わり、スッと寒い季節になりました。ススキも目立つようになりましたね。9月29日は釧路市議会改革特別委員会の取り組み第一弾として市議会議員の皆さんに向けてハラスメント研修の講師をさせて頂きました。議員の皆さんはメモをして真剣に聞いてくださいました。ハラスメントは単に「やってはいけません」では防止にも抑止にもなりません。なぜハラスメントが起こるのか、様々な角度からお伝えする形で自分自身(私も含めて)を振り返って頂く機会を提供しました。性別役割分担意識(ジェンダー意識)や感情のコントロール、人と人の間にある境界、自他尊重などの視点からハラスメントを深めて行きました。そんな職場でも共通する課題かと思います。ハラスメント研修を検討している方は「研修を受けたい」からお問合せください。

  • 知らないひととの対話

    気づいたらもう6月。今月末には半年が終わるということになります。先日ある本を買いました。(専門書なので高価で…中古にしました苦笑)PTSDを抱える当事者の方が教えてくれた「弁償的行動療法 実践トレーニング」という本です。自分の感情とうまくつきあってゆくためにというサブタイトルがついています。感情調整や苦悩耐性、マインドフルネスなど様々なスキルを身につけるためのワークが数多く収録されています。

    読み進めていくと最初のワークに目が止まりました。そこには「自分の感情が乱された時に、自分が行っている対処法の中で変えたいと思っているものを3つあげてください」という問いがありました。解答欄に目を落とすとなんと若年女性が書いたかもしれない…と思わせる字で3つ書いていました。

    ・見捨てられてしまう不安から薬やお酒に手を出してしまうことをやめたい。

    ・ためし行動をやめたい。

    ・死にたくなる気持ちになりたくない。

    それをじーっと読んで、高価なトレーニングブックを買ってまで自分をな何とか変えたいという気持ちが伝わってくるようで、どんな人生を送ってきたのか、そして今はどこでどうしているのか…わかりようもない知らないこの本の”前所有者”を想像しました。また、別のワークでは香水を使ったり、自分の呼吸を数えたりする項目にもチェックが入っていました。必死に自分の感情や思考と向き合おうとしているこの方と対話したような気持になりました。分厚い本ですのでワークは途中で終えていましたが、向き合うことに疲れたのか、気力がなくなったのか、気持ちに折り合いがついたのか…今もこの本を読みながら時々実際に書かれた文字を見ては考えさせられています。

    自分の感情に圧倒されるという感覚をもっている方にはおすすめの本です。

  • 人とつながる

    私たちは様々な匿名の相談窓口を実施しています。それを通して多様な悩みや思いを聴かせてもらいますが、”相談を受けている”というよりも”人と人がつながっている”それがとても大切だと私は思っています。今の社会では一度何かにつまづくと容易に孤立してしまいます。だからと言ってSOSをどこに出したらいいのかもわからず、リアルな人とつながるのも負担が多いな…と感じてSNSだけで人とつながっている方も少なくありません。また、匿名相談に悩みを話す方の中には他人の意見に合わせる、自分は二の次、別な自分を演じているといったような方も多いようです。その感覚が強い方は幼少期の体験と関係している場合もあります。人が怖い…そういった気持ちを抱いて、なかなか社会で生きることがしんどいと思う方にもよく出会います。生きづらさや傷つき体験を持っている方と”つながる”ことは、言い換えれば”互いを知ろうとする” “人と出会い直す”とも言えるのかもしれません。

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